愛用の天文機材
天文屋が天体観望、天体撮影に使用している機材です。
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2005.1.13 電源の画像(未公開分)を追加



電源

DC12V シールドバッテリー電源(Meltec SG-1300)
容量:5Ah。消費電力の小さい天文機材の電源として使用しています
(WatecのCCDカメラモジュールや、GHS時計+TIViなど、目安としては1A以下)。
容量が小さいため、LX200やGPDの電源として使用するとあっという間に電力が
干上がってしまいますが、可搬性が高い(小さくて軽い)点は魅力的です。
シールドバッテリーなので液漏れ、液減りが発生せず、取り扱いが容易です。
既に現行製品ではなく、同等品としては現在SG−1100が販売されています。



DC12V バッテリー電源:小(自作)
容量:12Ah(10時間率)。重量5.6kg。
中に入っているバッテリーはバイク用のものです(GSバッテリー:GM14Z-3A)。

本機は、「小型で可搬性の高いDC12Vバッテリー電源」というコンセプトのもとで製作
しました。SG−1300では小容量だが、下で紹介している「DC12V バッテリー電源:中」
ほどの容量は必要ないという場合に使用します(なかなか微妙ですが・・・ ^^;)。

前面には電圧計(DC V)と電流計(DC A)が取り付けてあり、バッテリーの動作状態が
一目でわかる様になっています。また、前面にはスイッチを兼ねた高輝度のLEDランプも
取り付けてあります(暗闇でメーターを読み取れる様にするためのものです)。
このLEDランプはボリュームで輝度調節できる様になっています。

充電は、本体上面の端子からではなく、バッテリーの端子に直接充電器をつないで行い
ます(本体上面の端子から充電すると、放電時とは逆方向に電流が流れ、電流計が
逆方向に振りきれて故障してしまうからです)。充電にはMeltec SL-3を使用しています。
オートストップ機能が付いていないため、テスターで電圧を測定して端子間電圧が
14.5Vとなった時点で充電完了としています。自然放電により容量が低下していくため、
2〜3ヶ月に一度程度の割合で補充電を実施しています。




DC12V バッテリー電源:中(自作)
容量:24Ah(5時間率)。重量8.8kg。
軽自動車用のバッテリーを使用しています(AUTOBACS:DYNAGRID G2(32A-19R))。

大、中、小、3種類あるDC12Vバッテリー電源の中では最も使用頻度の高いバッテリー
です。主に、LX-200用の電源、GPD Skysensor 2000PC用の電源として使用しています。

DC12V バッテリー電源:小と同様に、上面には電圧計(DC V)と電流計(DC A)が
取り付けてあり、バッテリーの動作状態が一目でわかる様になっています。
スイッチを兼ねた高輝度のLEDランプも取り付けてあります。

充電は、上記「DC12V バッテリー電源:小」と同様、Meltec SL-3を使用しています。
テスターで電圧を測定して端子間電圧が15.0Vとなった時点で充電完了としています。
自然放電により容量が低下していくため、2〜3ヶ月に一度程度の割合で補充電を実施
しています。充電中、及び充電完了後一昼夜は上蓋を開放しておきます。電解液の水の
電気分解作用によって水素ガスが発生し、これを逃がしてやる必要があるためです
(さもないと引火爆発の危険性が・・・)。

密閉型のバッテリーではないため、傾けたままにしたり、逆さにしたりすれば電解液が
漏れる危険性がありますが、幸いなことに今のところ何のトラブルも起こしていません。





DC12V バッテリー電源:大(自作)
容量:105Ah。重量25kg。
ACDelcoのディープサイクルバッテリーVOYAGER(M27HMF、容量:105Ah)が中に
入っています。電圧計、電流計、LEDランプ及び輝度調整ボリュームを装備している点は
DC12Vバッテリー電源 小、中タイプと共通です。

たいへん大容量であるため、電力残量の心配をしなくて良いのが取り柄ですが、
重量が重すぎる(約25kg)、そしてサイズが大きすぎるのが難点です。
この重さが災いして、ちょっとした観望では小、中タイプを携行する場合が多く、本機の
稼働率はそれほど高くはありません。ただ、AC電源の無い屋外で一晩中望遠鏡を動かす
場合や、冷却CCDを使用する場合、ノートパソコンを使用する場合には「中タイプ」では
能力不足で、「大タイプ」のこの電源が必要となります。

充電には、ディープサイクルバッテリー対応の、DEEP WELL Vertex DW-10Vを使用
しています。ディープサイクルバッテリーは充電終了時の端子間電圧が16Vに達し
ないと満充電状態になりません。一般に市販されている通常タイプの充電器は
14〜15V程度で電流がカットされる仕様となっていますので注意が必要です
(それでも一応充電は可能ですが、ディープサイクルバッテリー本来の容量を充分に
生かしきることができません)。



DC24V バッテリー電源(自作)
天文屋工房で紹介している、EM200 Temma2用の電源です。

ACDelcoのディープサイクルバッテリーVOYAGER(M27HMF、容量:105Ah)が中に入っています。バッテリー自体の電圧は12Vなので、COSEL製のDC-DCコンバーター
(ZUW251212)を使用して24Vに昇圧して使用しています。

出力電圧が可変でき、バッテリー満充電時で22V〜25Vの範囲で調整可能です。
DC12V バッテリー電源:大と同様、たいへん大容量であるため、電力残量の心配をしなくて良いのが取り柄ですが、重量が重すぎる(約25kg)、サイズが大きすぎるのが難点です。

[ディープサイクルバッテリーとは?]
自動車などに使用されている一般的なバッテリーは、エンジンのオルタネータ(発電機)により走行中は常に充電され、いつもほぼ満充電の状態で使われています。しかしこれらの多くのバッテリーは、過度の放電状態を起こした場合には著しく蓄電能力が低下し、それまでの性能を維持することは非常に困難になります。
しかし、このディープサイクルバッテリーは、深い放電状態を起こしても充電器で充電を行えば、蓄電能力が回復し、それを繰り返し行うことができる特性をもっています。
まさに、屋外で繰り返し使用する望遠鏡用の電源としては打ってつけのバッテリーと言えるでしょう。

前面

背面
AC100V→DC12V電源(Meltec DE-600)
交流100Vを直流12Vに変換するための電源です。定電圧回路を内臓しているので
負荷側の消費電流が変動しても常に安定した電圧を供給することができます。

本機は、AC100V電源の有る所で天体観望、天体撮影を行う際に使用しています。
本体上面には、シガーライターソケットを3個増設するアダプターを装着してあります。

出力電圧の調整が可能であるため、Vixenの赤道儀、GPD Skysensor 2000PCを
使用する時、いろいろと便利です。自動導入時は電圧を12Vよりやや高めにすると
導入速度を早くすることができ、恒星時運転では電圧を12V程度まで下げて、動作を
安定化させることができます。天文用途以外にも、電子回路の実験用電源としても使用
しており、非常に重宝しています。

[SPEC]
 出力電圧:DC6V〜15V(可変)
 出力電流:5A(MAX)
 電圧変動率:1.14%以下
 リップル含有率:0.01%以下(2.5A時)
 定格容量:180VA













AC100V→DC24V電源(自作)
交流100Vを直流24Vに変換する電源です。
本機はEM−200 Temma2用の電源として製作しました。

タカハシ製作所から販売されているDC24V電源「マルチパワーユニットAC−DC200型」
の価格は¥102,900(税込み)とかなり高額であり、EM−200と同時に購入するには
かなりつらいものがありました。それならば自作の電源で安価なものを作れないかという
ことで本機の製作に取り掛かりました。

本機にはTDKのスイッチング電源「EAK24−4R2G」が組み込まれています。
(価格は税込みで¥13440円でした)。出力電流は最大4.2Aで、過電圧保護回路、
過電流保護回路も内蔵されています。これをケースに収め、電圧計(DC30V計)、
電流計(DC5A計)、スイッチ兼LEDランプ、出力端子を取り付けました。
製作費は¥25000円ほどで、出費はタカハシ純正電源の1/4程度で済みました。

ところで、EM−200 Temma2の消費電流は電源電圧24V、両軸高速運転時で
1.07A、(瞬間突入電流1.55A)なので この電源はオーバースペックの様に思われ
ますが・・・・・・・・紛れもなくオーバースペックです(自爆) (^−^;
EM−200 Temma2を同時に2台つないでもまだ余裕が有るくらいです ^^; 。

この電源を製作したのは2000年7月で、我が家にEM−200 Temma PC(最初に
購入した時はTemma PCだった)が納品されてくる1ヶ月前のことでした。この時に入手
していた消費電流に関する情報(2000年7月にタカハシ製作所から配布されていた
Temma PC発売予告のチラシによる)は「消費電流:0.7〜2.5A(機種及び使用電圧
により変化)」というあいまいなものであり、この最大値2.5Aを元に製作してしまったので
あります(TDKのスイッチング電源で2.1Aよりひとつ上のランクは4.2Aの製品しか
なかった)。結局、2.5Aというのは電源電圧12V駆動時の瞬間突入電流のことであり、
24V駆動時はその半分以下の電流しか消費しないということが後日判明。
その後、Temma PCはTemma2に進化し、消費電流はますます少なくなり、本電源は
ますますオーバースペックになり・・・・・ もっと安く小さく作れたのになあ、残念 (;´д⊂



DC12V→AC100V INVERTER (Meltec HF-150
直流12Vを交流100Vに変換するためのインバータです。

 仕様
  ・P.W.M(パルス幅変調)制御方式採用(出力は正弦波ではなく矩形波)
  ・最大出力容量:150W
  ・過放電警告アラーム(10.8V±0.5V)、過放電防止回路(10V±0.5V)付き
  ・安全保護回路、過電流制御回路、逆接・短絡保護回路付き
  ・入力電圧範囲:10.5V〜15V
  ・変換効率:90%

主に、ノートパソコンの電源用として使用しています。矩形波でも別段問題なく使用
できています。現在使用しているノートパソコンでは、大容量タイプのバッテリーを
装着しても実働3〜4時間程度しか持たず、これでは心許ないので、屋外でノート
パソコンを長時間使用する場合は本機の出番となります。




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