愛用の天文機材
天文屋が天体観望、天体撮影に使用している機材です。
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Nikon Fマウント 交換レンズ




Nikon D70での試写画像 1

Nikon D70での試写画像 2
SIGMA 8mm F4 EX CIRCULAR FISHEYE
本製品は、全周魚眼レンズです(画角内に180°の円形写野が全て収まります)。
35mm一眼レフ用の全周魚眼レンズで現在市販されているのはこのレンズ
だけです。昔、Nikonから8mm F2.8の巨大、かつ高価な全周魚眼レンズが
発売されていましたが、残念なことに現在は製造終了となっています。
このNikonの全周魚眼レンズを中古市場で探しているのですが、希少価値が高くて誰も
手放さないせいか全く見かけません。そんなわけで、このSIGMA製全周魚眼レンズの
購入と相成りました。

受光素子がAPS−CサイズであるところのD70でこのレンズを使用した場合、水平
方向は180°の視野がぎりぎり収まりますが、上下方向は切れてしまいます。残念!!
(左の試写画像を参照)。35mm銀塩カメラで使用した場合は上下方向も180°の視野
が得られ、完全な180°円形写野となります。これを天頂に向ければ、全天を撮影する
ことができます。雲量測定、流星観測などの学術用途に活用できそうです。

このレンズは、構造上レンズが前方に張り出しており、前面に保護フィルターを装着する
ことができません。撮影中はレンズに傷、汚れを付けない様に細心の注意を払う必要が
あります。また、その構造上、フレアー、ゴーストが発生しやすく、強い光源を視野内に
入れない様 配慮が必要です(左下の画像は故意に撮影したものです)。

【SPEC概要】
 焦点距離:8mm、開放F値:F4.0、絞り羽根枚数:5枚、対角線画角180°、
 フィルター:ゼラチンフィルター後部差込み式、 重量:320g





D70での試写画像(12mm)

D70での試写画像(24mm)
TOKINA 12-24mm F4 AT-X 124 PRO DX
TOKINAから満を持して発売された、デジタル一眼レフカメラ専用の超広角ズームレンズ
です(撮像素子がAPS−Cサイズまでのデジタル一眼レフカメラのみに対応)。

SIGMA製のレンズにも同一焦点距離のズームレンズがありますが、こちらは開放F値が
4.5〜5.6であり、天体撮影に使用するにはこの暗さがネックであると感じていました。
Nikon製レンズにも、同一焦点距離、同一開放F値のレンズがありますが 非常に高価で
あり、こちらは価格がネックとなって購入に踏み切ることができませんでした。
そんな折、TOKINAから、ズーム全域で開放F値4.0、Nikon製レンズと比較しておよそ
半額の本レンズが発売となり、購入を決断しました。

左の画像を見て頂ければわかりますが、このレンズには絞り環が付いていません。
カメラ本体側で絞り調整が行える機種以外のカメラでこのレンズを使用する場合は、
絞りF4.0固定となります。同一焦点距離のSIGMA製レンズ、Nikon製レンズにも絞り環は
付いていませんが、どうやらレンズ設計上、絞り環を付けることが無理な様です。

[色収差]
このレンズには、蛍石に限りなく近い、SD(超低分散)ガラス「FK03」1枚とLD(低分散)
「FK5」ガラス2枚が採用されています。色収差が徹底的に除去されているそうですので、
天体撮影に使用しても良い結果が得られそうです

      12mmで撮影した天体画像 (D70で10分露光、絞り開放:F4、ISO1000)
      24mmで撮影した天体画像
 (D70で10分露光、絞り開放:F4、ISO1000)

     12mmで撮影した画像にはマックホルツ彗星(C/2004 Q2)が写っています
           (探してみて下さい)
[歪曲]
D70で地上風景を試写してみましたが、12mmの焦点距離でも視野周辺部の歪曲はかなり
小さく抑えられており、非常に優秀な設計であると感じました。

【SPEC概要】
 焦点距離:12〜24mm、開放F値:F4.0、絞り羽根枚数:9枚、
 対角線画角99°〜61°(D70装着時)、フィルターサイズ:φ77mm、重量:570g
Nikon Ai AF ZOOM Nikkor 20-35mm F2.8D(IF)
アイベルさんで中古レンズとして売られていたのを見て衝動買いしました。
レンズ前面に非球面レンズが使用されており、歪曲収差が良好に補正されて
います。D70で使用した場合、絞り開放で撮影しても写野周辺部の減光はほとんど
感じられません。星像の歪みについては皆無というわけではありませんが
あまり気にならないレベルです。既に現行製品ではありませんが、基本性能の
かなり高いレンズだと思います。

【SPEC概要】
 焦点距離:20〜35mm、 開放F値:(ZOOM全域にて)F2.8
 絞り羽根枚数:9枚、 フィルターサイズ:φ77mm、 重量:585g
TAMRON SP AF 28-75mm F/2.8 XR Di LD
       Aspherical [IF] MACRO (Model A09)
カメラ雑誌で絶賛されているこのレンズ、ついに天文屋も入手しました。
ZOOM全域でF2.8という明るさにもかかわらず、大変コンパクト、軽量な設計と
なっています。解像度も十分納得のいくレベルです。非球面レンズやLDレンズを
贅沢に使用しているにもかかわらず、市場での実販価格は4万円を切っている
ところもあり、巷の評判通り、大変コストパフォーマンスの高いお徳なレンズだと
思います。

【SPEC概要】
 焦点距離:28〜75mm、 開放F値:(ZOOM全域にて)F2.8
 絞り羽根枚数:7枚、 フィルターサイズ:φ67mm、 重量:510g
Nikon Ai Nikkor 24mm F2.8S
単焦点レンズの強みで、ZOOMレンズよりもキレのある画像を得ることができます。
MFレンズなので無限遠のピント出しは楽ですが、D70に装着した場合、露出計が
作動しません。天体撮影用途のみに的を絞って考えた場合、この点は全く問題ない
のですが、一般撮影に使用する場合は適正露出となる様に露出時間をいろいろ
変えて試し撮りしてやる必要があります。

【SPEC概要】
 焦点距離:24mm、 開放F値:F2.8、 絞り羽根枚数:7枚、
 フィルターサイズ:φ52mm、 重量:275g
Nikon Ai Nikkor 50mm F1.4S
開放F値が1.4と、かなり明るいレンズです。絞り開放では画像周辺部の星像の
ゆがみと周辺減光が気になるため、実際にはF2.0かF2.8まで絞りこんで使用
しています。上の「Ai Nikkor 24mm F2.8S」と同様、MFレンズなので無限遠の
ピント出しは楽ですが、D70に装着した場合、露出計が作動しません。

【SPEC概要】
 焦点距離:50mm、 開放F値:F1.4、 絞り羽根枚数:7枚、
 フィルターサイズ:φ52mm、 重量:250g
TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO1:1
本レンズはマクロ撮影用途に特化した設計となっていますが、もちろん普通の
中望遠レンズとしても優れた描写力を持っています。ピントリングの動きが実に
滑らかで、操作しやすいと感じました。円形に近い絞り形状で、美しいボケ形状が
得られます。D70との相性が非常に良く、シャープな画像を得ることができます。
外観デザインも高級感たっぷりで、たいへん満足のいく1本です。
ただ、マクロレンズというその構造上、オートフォーカスが合焦するまでの時間が
やや長くかかります。

【SPEC概要】
 焦点距離:90mm、 開放F値:F2.8、 絞り羽根枚数:9枚、
 フィルターサイズ:φ55mm、 重量:405g、 最大撮影倍率:1倍
Nikon Ai Nikkor 135mm F2.8S   
下の、「Ai AF DC Nikkor 135mm F2D」よりも以前に購入し、使用していたレンズ
です。F値はこちらの方が暗い(暗いとは言ってもF2.8ですが)ので、今は
「Ai AF DC Nikkor 135mm F2D」の方をメインに使用しています。
MFレンズなので無限遠のピント出しは楽ですが、やはりこのレンズもD70に装着
した場合、露出計が作動しません。 ただ、重量が軽く、Ai AF DC Nikkor 135mm
F2D
と比較しておよそ半分の重量しかないため、D70に装着して持ち歩いても
それほど苦にはなりません。軽さとサイズの小ささにこのレンズの存在意義を
見出しています。

【SPEC概要】
 焦点距離:135mm、 開放F値:F2.8、 絞り羽根枚数:7枚、
 フィルターサイズ:φ52mm、 重量:435g 
Nikon Ai AF DC Nikkor 135mm F2D
開放F値が2.0と明るく、天体撮影に適しています。
ピントリングの動きも適度に滑らかで、MF時の操作感もなかなかです。
円形に近い絞り形状を採用しており、美しいボケ味が得られます。
ただ、重量がかなり重く、天体撮影時には問題ないとしても一般撮影時にD70に
装着して持ち歩くのはかなり苦労しますので、その様な場合は上の「Ai Nikkor
135mm F2.8S」の出番となります。

【SPEC概要】
 焦点距離:135mm、 開放F値:F2.0、 絞り羽根枚数:9枚、
 フィルターサイズ:φ72mm、 重量:815g 
Nikon Ai Nikkor ED 180mm F2.8S
EDレンズが使用されているため色収差の発生が少なく、F値も2.8と明るいため、
天体撮影に適したレンズです(Nikonのカタログにも、天文用途を推奨する記述が
見られます)。ただ、レンズを天頂付近に向けるとレンズの自重でピントリングが
勝手に回転し、ピント位置がずれてしまうという難点も有ります。そのため ピント
合わせ後にテープをピントリングと本体の不動部分の間に貼って、ピントリングが
動かない様に固定してやる必要があります。やはりこのレンズもD70に装着
した場合、露出計が作動しません。EDレンズは焦点位置の温度変化率が大きい
ため、無限遠のピント位置がフォーカスリング可動範囲の端ではなく途中に設定
されており、ピント出しには少し苦労させられます。

【SPEC概要】
 焦点距離:180mm、 開放F値:F2.8、 絞り羽根枚数:9枚、
 フィルターサイズ:φ72mm、 重量:800g     
SIGMA APO 300mm F2.8 EX HSM
300mm、F2.8のレンズは以前から欲しいと考えていたのですが、Nikon純正の
328(300mm、F2.8)は値段が高すぎて手が出せず、本レンズの方を選択
しました。このSPECとしては大変コンパクトで、他社のレンズとの比較では最小の
サイズです。ELDガラスが使用されており、シャープで色収差の少ない画像を得ることが
できます。冷却CCDやデジタルカメラで撮影した画像には青ニジミの発生がほとんど
見られません。非常に優れたレンズですが、残念なことに2004年9月30日を持って
製造終了となりました。
ところが翌2005年3月、DGレンズ化されて再販されることがSIGMAのホームページ上で
発表されました。品名は「APO 300mm F2.8 EX DG HSM」。フレアやゴーストの発生が
より抑えられた設計となっているそうです。この新製品は2005年5月27日から発売が
開始されています。

【SPEC概要】
 焦点距離:300mm、 開放F値:F2.8、対角線画角8.2°、絞り羽根枚数:9枚、
 フィルターサイズ:φ46mm(後部差込み式)、 重量:2400g、
  




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